★★★1月1日(水)★★★
お留守番モードの元旦。怪しい瓶の薬の中身は世にも恐ろしい味の劇薬。
 
紅白と行く年来る年の鐘撞きシーンがないので年を越した気がしない。腹も腰も重痛いが食堂へ。さすがに食欲がない。歩くのもやっとなくらいの状況だ。最悪の年明けだな。今日も栗原さんはオレンジジュースを山ほど飲んでいる。ちょっと真似してみようかな。少しはマシになるかも。夕べの年越しパーティーが寒かったらしくMr.Aは本格的風邪ひきさんになってしまったらしい、顔色がさえない。
 
今日は前線の通過で雨。フライトは望めない。別に私の体調に合わせてくれているわけじゃないと思うけど・・・
 
朝食後みんなはタムワースまでお買い物に行く。田村は昨日と同じくお留守番をすることにする。悪天候の間に少しでも症状を改善しておきたかったのだ。エディに事情を話して、下剤があったら買ってきてねと頼んでベッドへ。ずーっと身体のどこかが痛いのってそれだけで疲れるのだ。




昼ごろ、ぬボーっと起きだし、中庭で雨を眺める。どこからか、かすかな鈴のような音が聞こえる。不思議な音だ。
シャラーン。シャララーン。音源をさがして小雨の中、庭を捜すと敷地の片隅に作りこんであるアジアンガーデンコーナーの木に金属板が5-6枚ぶら下がった風鈴が、前線の風に揺れていた。
中庭に帰って、中川さんがいじめてからかっていたオウムをかまってみたり、猫をなでてみたりポケーっと過ごす。あと4日。冷静に考えればベッドから出るのもやっとの状況で飛ぶの無理だよな、飛べたとしてもランディングの時、絶叫しちゃうくらい痛いだろうな、痛いのはまだいいとしてもこれ以上悪化したら飛行機で帰れなくなるかも・・・鬱々としているとみんなが帰ってきた。





Mr.Aが「はい、これ」と手渡してくれたのはリポDのような茶色の小瓶。「カストロールオイル?なに、これ?」というとエディが「下剤です」えっ?錠剤じゃないの、これ1本飲むのかな、なんかすげー怪しいよ、これ。しげしげと眺めてちょっとなめてみることにする。ビンに口をつけて傾けると、あれっ?でてこない。と思ったらドローっとしたかなり粘土の高い機械油のようなものが唇にあたった!!!!ウップ、この世のものとは思えない気色悪さだ。こんなもん瓶1本も飲めるわけない。あまりのまずさに思わず不幸のおすそ分けをしたくなり、Mr.Aにも味見をすすめる。「!!吐きそう」とMr.A。でも田村はこれを飲まなきゃならない。「エディ、これホントに飲むの?これ1本全部?」エディ瓶の裏書を確かめながら「1回に全部じゃなくて4−5回に分けて」よかった、これ1本なんて死んでも無理。でも150mlの1/5くらいなら何とかなるかも、と意を決して、なるべく早くブツが口中を通過するように一気に流し込む。ウーッ、まずい、気色悪い。一瞬胃が痙攣し、吐きそうになるのを無理やり押さえ込む。このあと半日くらい気持ち悪かった。

 

 
雨の日のフライヤーはみんな所在なさげだ。ビリヤードに興じたり居間のDVDの前に寝転がり『猿の惑星』を見ながら昼寝したり・・・
6時くらいになって部屋に大量のたまねぎをいためるにおいが漂ってきた。今夜はエディの秘伝インドカレーだ。みんな気になるのか入れ替わり立ち代り台所をのぞきにくる。



 
7時半。待ちに待ったエディのカレーの出来上がり。鍋が二つあってエディ本人が「こっちが辛い」「こっちはマイルド」と説明し、辛い方を選択した人が多かったが、食べ比べをはじめると、どうもそれは逆じゃないか、いや後から辛さがくるのはこっちだなどと、結局どっちがホントに辛いのか最後まで不明だった。でも、どっちも激ウマで、みんな2種類食べ比べる。エディってホントになんでもできるんだな。今日は腰痛にきくポーズ教えてくれたし、腰痛に効くテーピングもしてくれた。謎のインド人の過去に興味をそそられ宮田さんに探りをいれると、いろいろ教えてくれたけど、好奇心は深まるばかり。

ところで、例の死ぬほどまずいブツは効いたのか?・・・・・・・・・・・・・・Yes、 劇的に。

 

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